『秋葉原通り魔事件』に見る三才【土・火・土】の凶面
今回のニュースはいつもとは違い、少し最近の私の研究成果と言いますか、色々な事件に関わった人物の姓名を考察する結果分かってきた、三才【土・火・土】の凶面についてお話ししたいと思います。当然のことながら三才【土・火・土】は、人格・火から見て相生の配置であり、現在虎の舞の鑑定ページでも一応吉としているものです。しかしながら火は、他の五行とは違い著しく耐久力の弱い性質であり、これを生じる「木」がなければ早くに燃え尽きてしまうという側面が、相生配置である【土・火・土】にも見られることに気付いたのです。したがってこれは非常に重要な事ですから、ユーザーの皆様にもお知らせしようと考えた次第です。早速この配置をもつ者を鑑ていきましょう。
最も代表的な人物は『秋葉原通り魔事件』を引き起こした加藤智大です。私は事件当時、彼のネット上の書き込みの記録を何度も読み返しましたが、その精神的な困窮の有り様は尋常ではありませんでした。これには彼の育ってきた環境及び母親の教育が強く関わっていたことが既に分かっており、彼自身も母親を強く憎みながら意識し、時折殺意も見せています。しかし同時に、それにしてもあまりにも執拗でネガティブ、また異常なほどの怒りをもって過去に執着する様子は凄まじいものがあり、恐らくそれは彼の出身背景だけで説明できるものではなく、彼を支配する先天的ないし後天的な運勢の悪影響があるはずだとも考えました。
このように考えながら彼の姓名を見る時、一見してそれは最大吉運を有するように見えます。しかし人格の火は天格・地格・外格いずれからも生じられず、無力となっています。ここで、では人格は必ず生じられなければ吉名とはならないのか?という疑問が浮かびますが、これは必ずしもそうとは言えません。たとえばそれだけでもかなり耐久力のある「木」の人であれば、三才【火・木・火】のように生じるもののない配置でも即座に凶とはなりません。(しかし、やはり生じられている方が良いことは確かです。)
また、三才【土・火・土】では、外格には必ず「土」「金」「水」のいずれかの五行がしか来ません。これが三才【土・火・土】の間接的な凶面です。つまり、これらはどれも火を生じる五行ではありませんから、いずれも吉とはならないのです。たとえば③② ②③のように外格に土がくるなら災いはそれほど無いものの、④② ②③や⑤① ②④など外格に金や水が来る場合は災厄著しくなります。ご覧の通り、加藤は外格8数の金であり、火はこの金を剋すためにますます弱りますから、消耗も早いと言えるのです。
それでは、【土・火・土】には具体的にどのような災いがあるのか。これは主に精神的な波乱です。熊﨑氏の著書では三才【火・火・土】に対し、「外見吉の姿を呈していても内面に分離作用を生じ、かえって短命悲運に陥る恐れがある」という説明がありますが、このような災いが三才【土・火・土】にも同様に見られることが分かってきました。この三才を姓名にもつ者は概して耐久力・忍耐力に欠ける性質で、火の気を上下に奪われるため気力も落ち込みがち・沈みがちになりやすく、そのため常に精神不安定で自己の怒りや哀しみなどの起伏激しく、さらにそれらの感情を統制できない(出来にくい)性質の持ち主となります。
それから人格が火であることも重要です。火は血流を象徴する部位ですから、血の巡りが悪く発作的にイライラや落ち込みを繰り返しやすく、当然神経も過敏となり、他の人よりも精神が消耗しやすい暗示があります。このような性質ですから、年を経るにつれ次第に精神・身体ともに弱り、果てはうつ病等神経症に悩まされる人も少なくないと思われます。
ですからこのような【土・火・土】の凶面が、母親からの抑圧など育った環境から形成された彼の歪んだ人格を、より強めた・より歪ませたということが考えられると思うのです。ちなみに加藤の弟である加藤優次(享年28)は、加藤の事件を気に病み到頭自殺してしまいましたが、彼の姓名にも一生精神的に安穏を得がたい波乱の境遇運があらわれています。