姓名判断の虎の舞は、五格剖象方を基本とし、姓名の根幹である「天・人・地」三才を重視する姓名判断サイトです。

大吉名でも病弱傾向となるケースを実例を元に解説

当サイト内で何度も言っていることですが、実は姓名学的には大吉名であっても、先天運との関係で病弱となる場合があります。ですからウェブサイトの自動判断などで吉数・三才ともに吉だから良いだろうと思って名付けても、徐々に病弱傾向があらわれ、最悪は重い病難が発するという可能性があるのです。

今回はこのケースについて、命名サービスご依頼者の例を取って解説していきたいと思います。

姓名は自動判断で見ると大吉名だが...

当サイトの命名サービスをご依頼される方の中には、「姓名は良いはずなんですが、これまで多くの波乱や病気を経験してきました」なんていう方が稀にいます。そのような方の姓名をうかがうと、確かに姓名学的には大吉名(サイトの判断では)であっても、先天運とのバランスが必ずと言っていいほど悪いのです。

先日ご依頼いただいた女性もその一人であり、姓名は以下のような構造をしていました。

⑫⑤ ③⑫
天格:17
人格:8
地格:15
外格:24
総格:32
三才:【金・金・土】

四大運すべてに吉数をもち、三才も相生しています。天格・人格には金が並ぶためその点については少々波乱があるものの、それほど病弱となる傾向はあらわれていません。むしろ四大運の数からして、かなりの福運に恵まれる傾向となるはずですが、実際のお話を聞くと子宮と腎臓の手術を行っているとのことです。

具体的には、2001年に子宮の手術、2009年に腎臓の手術を行っているとのことですが、これらは二つはともに「水」に関する部位です。

先天運における五行のアンバランスが病難を招く

そこで先天運の出番となります。早速彼女の命式をうかがってみましょう。

時柱日柱月柱年柱
丁(日干)
丑(土旺)

上記のうち、日柱にある「丁」というのが日主と言い、生命エネルギーの核と言えるものです。これは、姓名における人格と同様の位置づけとお考えください。

以上がご依頼者の四柱構造ですが、生まれた時間が不明のため時柱が分かりません。しかし、時柱以外をパッと見ただけでも五行エネルギーが大きく偏っていることが見て取れます。実際の五行エネルギーを調べてみましょう。

木の力量2.0
火の力量3.0
土の力量16.7
金の力量12.0
水の力量0.7

となっています。ここは姓名判断のサイトなので四柱推命についての細かな解説はしませんが、以上は旺相死囚休の理にしたがって上記命式の五行エネルギーを数値化したものです。丑月は冬ですが、土旺のため土・金がとても強くなっていることが分かります。

日干の丁火に対して、土・金が強いということは、日干の火がとても弱まっていることを示しています。具体的には日干の力量(3~4程度)に対し、土・金あわせて30近くあるため、明らかに火のエネルギーが足りていません。この状態を四柱推命では「身弱」と言いますが、これは日干を生助する木や火が喜神になる可能性が高いことを示しています。

もし日干の丁火が身弱であり、木・火が喜神になる場合、忌神は日干の火を弱める土・金・水となります。忌神とは、その名の通り「忌み嫌う」五行という意味であり、忌神が巡ると運勢が悪化する傾向があります。健康運としても、たとえば大運において強い忌神の五行が巡ると、体調不良や病弱傾向となるのです。

つまり上記命式に生まれた今回の依頼者の方は、先天的に五行のバランスが大きく偏っているため、忌神運時には病難を発する可能性があります。

姓名の構造によっては、先天運のバランスをさらに悪化させる場合がある

ここでご依頼者様の姓名をあらためて確認してみましょう。三才は【金・金・土】であり、これは先ほど説明したように忌神の可能性が高い五行です。土や金が忌神となる理由は、日干・丁火が身弱であるのに、土や金はさらに火のエネルギーを奪ってしまうためです。

さらに、ご依頼者様が手術をした時の大運と流年運を知ることにより、土や金が忌神であることは確定的となります。

手術日の大運と流年運から忌神を特定する

2001年:子宮の手術
この時、彼女の大運は【壬戌】でした。よく見ますと、原局の申・酉・戌があわさって金の方合を形成していることが分かります。これは金のエネルギーが極めて強くなることを示していますので、金が忌神である可能性を高めています。
さらに2001年の流年運は【辛巳】でしたが、巳は酉・丑と金局を形成する地支のため、本来の火のエネルギーが活きません。時は金強です。
2009年:腎臓の手術
この時、大運は【辛酉】でした。これは金旺であり、天格・地支共に金の五行が巡るためとても金のエネルギーが強まっています。また2009年の流年運は【己丑】であり、これは土が強まっていることを示しています。これら二つの情報だけを見ても、土・金が忌神であることは明らかです。

以上の結果から、二つの病難は運命学的には以下のように解釈することができます。

  • 歳運によって忌神の金が大過することにより、病難を発した
  • 姓名には忌神が多くあり、これが先天的な五行バランスをさらに乱した
  • 子宮・腎臓はともに水の五行に属するものであるが、金大過して金生水となり、金・水のアンバランスへとつながった
  • 以上のことから、彼女の時柱には水があると推測できる

つまり、彼女の場合は『先天的に五行バランスが大きく偏っていること』と『姓名によってさらにそのバランスが崩れた』ことが原因となって水の病難を発したと言えるわけです

健康運を改善する姓名構造について

それではそのような場合、どのように姓名を構成すれば良いのか?ということになります。これについては四柱推命の観点から、以下の事柄が重要となります。

  1. 特に土・金が大過して忌神となっている場合、姓名には土・金を極力用いない。ただし大運との兼ね合いで土・金が必要となる場合もあるが、彼女の場合は強い金旺運が巡ってきているため、金は避けるが吉
  2. 扶抑・調候ともに用神である陽火を中心に据える必要あり
  3. 火を生じる木も必要
  4. 三才相生し、強い喜神のエネルギーを得るよう姓名を構成する
  5. 四大運吉数

となります。このようにして選名を行いますと、姓名には喜神である火・木が中心となりますから、強い喜神のエネルギーを得ることができ、運勢が大きく改善されるのです。数値化すると、火+9、木+4ほどとなりますので、日干弱といえども大きく偏らず、したがって健康面においても心身壮健となる暗示があります。

ここまで説明してくると、『じゃあ強すぎる五行と反対の五行(弱い五行)を姓名に入れればいいんじゃない?』と思われそうですが、単純にそのように考えることはできません。なぜなら、強いようでも喜神であったり、弱いようでも忌神であったりしますし、また大運の動向によっては忌神でも必要となる場合があるからなのです。

このあたりは四柱推命の専門になるので解説は省きますが、要は「姓名が先天運のアンバランスをさらに悪くする可能性がある」ということがありますので、命名の際にはよくよくこの点を注意していただく必要があるということです。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。