姓名判断の虎の舞は、五格剖象方を基本とし、姓名の根幹である「天・人・地」三才を重視する姓名判断サイトです。

夭折や短命の傾向性ある先天運と、命名による病弱改善方法について

今回は姓名判断コラムとして、夭折や短命の傾向性ある先天運と、命名による病弱改善方法について少し詳しく解説してみたいと思います。姓名判断に興味のある方であれば、おそらく幼児などが病気や事故で死亡したニュースなどを見ると、姓名を見てその吉凶を知ろうとし、一喜一憂するかもしれません。

しかし実は、特に幼児においては姓名による影響力よりも先天運による影響力のほうが強く働いているため、姓名だけを見ても知ることは少ないのです。特に吉数凶数の有無などは、健康運を大きく左右するものではないため、当たるも八卦当たらぬも八卦という状態になってしまいます。ましてや、陰陽配置や忌字などは何の兆候も示しません。

これは、たとえば凶数を多くもっていても壮健な人や、逆に吉数ばかりでも病弱の人を見るだけでも、容易に分かることです。

もちろん姓名における三才の配置・様相は健康運をうかがう上で最も重要な部位です。しかしながら、新生児~幼児においては、三才の構造よりも先天運の影響のほうが強くあらわれてきます。この理由は、やはり姓名の暗示力の発現が、年を経るごとに徐々に強まるからでしょう(しかし姓名においても、地格数や、先天運との五行バランスは、幼少期からかなり強い影響があります)。

そこで特に健康運を見る上で重要となるのが、先天運(四柱推命)になります。先天運を詳細に観察することで、その命がどの程度の生命エネルギーを有しているのか?病弱ではないか?また先天的に健康において大きな問題はないか?などを知ることができるのです。

そしてその上で重要となるのが、当サイト内でも何度も解説している『先天運と姓名の五行バランス』であり、私の研究ではこれが悪いと生後間もなくして必ず何らかの病もしくは異常を現出することが分かっています。

生後間もなく心臓疾患で死亡した新生児の先天運

そこでまずは、実際に生後間もなくして死亡した新生児の命式を観察してみることにしましょう。以下は、病弱・短命の傾向性が大変強い命式の例です。この命式の様相をうかがうことによって、身体のどこの部位が弱いかということが分かってきます。

※なお解命は本来はとても高度な内容になりますが、ここは姓名判断サイトですので、できる限り平易な言葉で解説をしたいと思います。

天干
地支丑(土旺)

以上は、日干・丙火の命運です。丙は火ですので、生命力を保つために少なからず木や火の生助を必要とするものの、命式全体をうかがうと、日支に寅木があるのみで、他すべて土・金・水の干支となっています。特に地支においては、亥・子・丑という水の方合を形成する地支が揃っており、この水が強すぎて火をかき消してしまいます。

季節は土旺の水ですので、土が水を含んで湿地のようになり、火のエネルギーを奪っていきます。また日支の寅は木や火を蓄えていますが、水が強すぎるせいで木は湿気ってしまい、火を生じることができません。さらには、天干には戊土、辛金が二つもあって、同様に火の気を弱めてしまいます。

つまりこの命式は、生命力が保てない(生命力を司る丙火が、水によって強く剋されるため、消えてしまう)ということを暗示しているわけです。そして、丙火が象徴するのは主に『心臓』ですので、以上の先天運は心臓に先天的な疾患があると予測できるというわけです。

実際に、以上の時刻に生まれた子供は心臓に異常があり、生まれてから一週間ほどで死亡してしまいました。この命式は、四柱推命の大家である武田考玄氏の著作から引用したものですが、武田氏は以下のように語っています。

六日目壬申日、七日目癸酉日に異常が発生したのですが、急激な象ではなかったので、産婦人科医も小児科医も生後異常なしとして、その後の変調も見逃し、父親も医師であるため現代医学を信じ込んで、私の助言を内心軽蔑していたであろうことも推測できます。(中略)もし小児科医で命理学を相当深く理解していたなら、心臓発作を起こさせないように、あらゆる処置を十二分に施していたことでしょう。

ちなみにこちらの例は、四柱推命旺の記事【夭折や短命の判断方法と実例】でさらに詳しく理論を解説していますので、より四柱構造や五行の気の巡り方を深く知りたいという方は、こちらもお読みください。ここは姓名判断サイトのため、端的に語るに留めております。

以上は最も五行の偏りが著しい、夭折・短命の傾向性ある先天運の例です。紹介した命式は火弱であるため心臓に問題が出ることを示していましたが、偏りのある五行が木・火・土・金・水のいずれかであるか、また四柱の構造によって、ある程度病原となる部位を特定することができます。これは病弱のみではなく、事故や怪我の多い先天的傾向なども、命式から察することができるのです。

五行別・病が現出しやすい部位

命式の五行の偏りや様相によって、病気が発現しやすい部位が分かりますが、以下に五臓・五腑に絞ってその概要を示したいと思います。ただしこれは至極単純化したものですので、実際にはもっと五行関係は複雑となります。なおこの理論は姓名判断の五格関係でも基本的には同じです。

  • 木強土弱:胃・脾臓・肝臓に病でやすい
  • 火強金弱:肺・大腸・心臓に病でやすい
  • 土強水弱:膀胱(泌尿器・婦人科系)・腎臓・胃に病でやすい
  • 金強木弱:肝臓・膵臓・肺に病でやすい
  • 水強火弱:心臓・腎臓・膀胱(泌尿器・婦人科系)に病でやすい

以上は非常に単純な例ですが、この他にも様々な部位や病気の予測ができます。

命名(姓名)によって病弱の暗示を克服できるのか?

さて、そのような短命・波乱・病弱の命式を示しただけだと、単に皆さんを脅かして終わるという後味の悪いものになってしまいますので、ここで解決策を示したいと思います。実は先天運と姓名には非常に密接な関係があり、姓名の構造如何によって、先天的な喜神・忌神の働きが強まったり、弱まったりするということがあるのです。

当サイトではご存じのように命名・改名サービスも行っていますが、『幼少の頃から病弱で不運つづきです』と言う人の先天運や姓名をうかがうと、ほぼすべての方において、先天運と姓名の五行バランスが大変悪いという傾向が見られます。

そして反対に、名前に凶数は多いが特に今まで特段の不幸や病気はないという人も多く、そのような実際の命式と姓名を多数考察した結果、特に姓名においては、三才と先天運との五行バランスが最も運勢や健康に大きな影響を及ぼしていると考えるに至りました。

姓名判断の世界では、皆さんもよく知っている陰陽配置・忌字・同格同数などが健康や運勢に大きな影響をもっているかのように言われていますが、これらは私が考察した限りでは、ほとんど悪影響はなく、むしろこれらを最優先に考慮することによって、非常にバランスの悪い姓名(三才悪く、先天運との関係も悪い)となり、波乱や病弱傾向を強めている人が多数なのです(私のところにもよく相談に来られます)。

実際に過去死ぬような体験をした方(または、本当に夭折した方)は、先天運における五行バランスが悪く、なおかつ姓名にも忌神を沢山もつ傾向があります。このため、姓名に喜神数をよく配し忌神の影響力を抑える事で、理論的には先天運における病弱傾向が改善できるのではないかと考えたのはもう何年も前のことですが、先ほど紹介した四柱推命の大家である武田考玄氏も同じことを考えており、なおかつ多くの実証的な研究をされていることを後から知って、非常に驚いたものです。

命名(姓名)によって病弱の暗示を克服するための具体的な方法

とにかく、理論的には以下のようになります。

  • 先天運における五行の偏り、および喜神・忌神を見極める
  • 命名の際に、五格に対して、喜神を中心に配する
  • 可能であれば、五行エネルギーを数値として出し、五格に喜神を分配する

ざっくりと言いますと、喜神を姓名に多く配するという単純なことでも良いのですが、人によって先天運における五行バランスは様々ですので、可能であれば五行の力量を数値として出すと良いと思います。先ほどの夭折した新生児の例を取ります。

天干
地支丑(土旺)
  • 木:約1
  • 火:約2
  • 土:約8
  • 金:約7
  • 水:約12

さきほどの命式の例で言いますと、五行の力量は大体このようになり、土旺ではありますが、冬ですし、方合があるので水が最強となります。命式における五行の力量計算については大変複雑になるためここでは詳述しませんが、当サイトの四柱推命プログラムを利用することで大体の力量が出ますので、こちらを参考にしてみてください。※ただしプログラムは合・冲などを加味していませんので、あくまでも原局そのものにおける五行の力量数値となります。

上記命式においては、火が2程度の力量であるのに対し、忌神である土・金・水をあわせると25以上もあり、この差によって日干の丙火はエネルギーを奪われ、すなわち病弱・早世の暗示ありということでした。つまり、日干の力量と忌神の力量の差が、病弱の度合いを知るバロメーターとなるのです。このため、木と火のエネルギーを強化する必要があることは明らかです。

また水がある程度強いため、水と火の通関となる木も同時に強める必要があります。つまり、姓名においては、木と火をバランスよく配する事が必要ということになります。

そして忌神のエネルギーは、土・金・水あわせて25以上の力量があるため、火は+20以上の力量を得ることでやっとバランスが取れます(5程度の力量差は問題ありません)。さらに姓名の五格においては、1格のエネルギー量を5とみなしますので、そうなると20の力量を得るためには、最低でも四格以上(5 X 4 = 20)に喜神数を配する必要がある、ということが分かるわけです。もちろん、五格すべてに木・火を配しても良いですが、天格が木・火でなくてはなりません。

ただし、この力量計算はあくまでも原局(命式)におけるものです。実際には、その人の大運の動向も考慮して、最も適切な五行バランスを選ばなければいけません。つまりどういうことかと言うと、大運に喜神がよく巡るのであれば三格喜神で良い場合もあるし、反対に忌神が巡るのであれば五格すべて喜神で構成することが理想となるということです。なお大運を加味すると厳密な計算はできなくなるため、命名する人の勘というか、力量が問われるところです(そもそも、先天運を考慮して命名する占い師は稀であり、そうであれば私からすると誰に命名してもらってもそれほど変わりはないわけです)。

また、極端に五行バランスの偏りが強い人、つまり日干が極弱とか極強となる人の場合は、普通格局であれ特別格局であれ、足りない五行をできる限り補う必要があり、これによって一応は良好な運勢を得ることになります。つまり、幼少期~青年期に大病を発してそのまま死亡してしまうというような可能性は非常に低くなります。

なお三才の相剋は、五行の力量を弱めることになります。このため喜神を活かしたい場合も、できる限り三才配置は相生あるいは比和関係とするほうが好ましいのです。そのため上記の命式に対しては、【火・火・木】のような火を強める構造が最も良く、反対に【金・火・木】のような構造だとどうしても火自体の力量も弱まってしまうため、好ましくありません。なお1格基本は5の力量だと言いましたが、相剋関係を考慮する必要がありますので、【金・火・木】の人格の力量は4程度になります。

以上、かなりざっくりと解説しましたが、上記のような先天運とのバランスを考慮した命名を行うことによって、先天的な忌神の働きを弱めることになりますので、当然理論的には忌の作用は弱くなり、反対に喜の作用が強くなる、つまり健康や運勢も安定してくるということになるのです。

そして最も重要なことは、日干の生命力が強化されることによって、これは健康と運勢にダイレクトに影響してくるため、自然と心身の壮健を得るということなのです。すると気質も当然活発でポジティブな傾向となります。

もし子供が先天的に病弱であるとか(自身でも良いですが)、あるいは最近になって大きな病気に罹ったという場合は、先天運を見てみてください。するとそこに、必ずその兆候が見られますし(原局と大運・流年運)、加えておそらく姓名においても忌神があるはずです。その証拠につきましては、当サイト内の記事【吉名なのに病難・災難に襲われるのはなぜか? - 先天運から最良の姓名を導きだす方法】などで有名人の実例を挙げていますので、よろしければご参照ください。

今回説明した内容につきましては、特に初学の人においては何のことがワケが分からず、また信じがたい内容かもしれませんが、数々の先天運と姓名をうかがうと、明らかに見られる傾向性なのです。