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幼い子供の運勢(健康運)に最も強く影響する先天運と姓名の五行バランスの見方について~正常な発達を阻害される命運や夭折命の運勢特徴など解説

嫌な事件を聞く度に、自分の子供は大丈夫だろうか?と心配してしまうのは子を思う親であれば誰もがそうだと思いますが、本日はそんな子供の運勢を見る方法をご紹介致します。

たしか、以前にも似たような記事をあげた記憶があり、おそらくは解説のみの記事だと思いますが、今回は分かりやすいよう、凶運となる実命式・姓名を交えて解説してみようと思います。

ちなみに今回は病弱命を主に取り上げますが、思わぬ事故や災難によって夭折してしまう命運も同じ部類(先天運および姓名にその凶暗示が出ている)に入るということを覚えておいてください。

そしてまずはじめ言っていかなければならないのは、幼い子供の場合、特に先天運の影響、および先天運と姓名の五行バランスの影響が顕著だということです。このため、姓名判断サイトの自動鑑定では、分かることは非常に少ないということになります。そのため、姓名構造や先天運だけを見て、この子は早死にするだろうなどということは絶対に言えないということです。

特に姓名の局所だけを見て判断することは極めて愚です。たとえば四大運の運勢というものは健康運に対しては小さな影響力しかなく、加えて幼少期の影響は大変小さいため、おそらく早世した子供でも全て吉数であったり、あるいは全部凶数であったりと、色々なバラつきがあるはずです。加えて、四大運の吉数・凶数は健康運に対しては影響力が小さいため、特に幼い子供の健康・境遇運に対しては最初に見るべき部位ではないのです。

そこで今回は、実際に夭折した人の先天運と、その理想の姓名構造について解説するものです。悪命であっても、それぞれの先天的忌神を緩和するような姓名構造とすることで、当然忌の影響を和らげ、寿が長くなります。

幼少から病難多々、24歳で死亡した男命の先天運と理想の姓名構造

それでは、一例目の実例から見ていきましょう。ここでは真に理解を深めていただくため、専門用語を交え、少し高度な内容も取り入れますが、ご容赦ください。また先天運実例を示すだけではなく、そのような悪運であっても忌を和らげる姓名もご提示し、ご自身やお子様の選名に役立ててください。

なお今回の実例・命式につきましては、武田考玄氏の著書【命理学詳義 事象論(3)】より引用し、実命式を挙げることと致します。

まずは、以下に『24歳で死亡した男命』の命式から紹介致します。

天干甲(壬)乙(丁)
地支

以上は日干乙木の身強の命造です。著書では『よくも二十四才まで生き長らえたものです。原局偏旺の命にして、忌神運を巡り、金木剋戦の正面衝突をして、しかも金のほうが逆剋されて死に至ったもの(後略)』とあり、忌神である木が強すぎることによって病難・不運が生じるということを言っているのです。

ちなみに、幼少で死亡するような命造は大体このように同一五行に気が偏っていますので、見ればすぐに分かります。あとは、調候用神が不良ということもありますが、これはまた別の機会にお話致します。

具体的には、木の力量は天干の干合(壬・丁)によって天干は全て木となりますし、木は旺令(月支・寅)ですので、数値にして30以上となり明らかに大過。時支に丑土、年支に酉金あるのですが、寅木が並んでおり歯が立ちません。また、丑は蔵干に癸水を含み、木を培養(強める)する働きもあるのです。

このような先天運では、特に相剋する土と金の部位に病難を生じることが多く、やはり幼い事より多病だったと伝えられています。

そして大運の運行も悪く、第一運が【辛丑(水旺・土旺)】、第二運が【庚子(水旺)】であり、特に第二運では火の働きが全く弱まるため、病弱傾向大となるのです。著書には、『酉丑金局半会するとも旺強の木に逆剋され、金の疾病寿重々、木の病も重く、多病です。(大運に丑土が巡り酉との結合で金強まるも、木が強すぎて逆に金が欠けるという意味)』とあり、やはり相剋する部位に難が現れていることが分かります。

姓名構造は出ていませんが、おそらくこの命造で病難重々ということは、姓名にも忌神が大過していたのでしょう。まずは、この命造の基本解命結果をご覧ください。

  • 日干:乙木
  • 格局:健禄格または月劫格
  • 日干強弱:身強(中強以上)
  • 用神:丙火(へいか)
  • 喜神:火・土・金
  • 忌神:木・水
  • 調候:丙火

強すぎる木のエネルギーを洩らす丙火(へいか)が用神となり、喜神は火・土・金です。一応金は喜神ですが、木のエネルギーを洩らす丙火が最も好ましく、さらに土を得ることで良好な運勢を得ます。しかし、まず命式において火の力量が弱いことが問題となっているのです。

このため、前述したように金や木の部位に病難があらわれ、水旺運が巡った24歳の時(流年【庚申】)にはとうとう亡くなってしまったということでした。このような命運の場合は、どのような姓名構造が良いのでしょうか?この点を、すべての天格から考えてみましょう。吉となる構造、凶となる構造両方見ていきます。

天格の五行吉となる三才凶となる三才概要
木・火・土木・木・水等【木・木・水】では忌神大過し寿は非常に短くなります。
火・土・金火・水・金等火・土喜神のため、天格・火は最も作りやすいです。
土・火・木土・金・水等【土・金・金】は火が入らないため半吉です。
金・土・火金・水・水等【金・土・火】だと24歳で亡くなるということは絶対にないです。
水・木・土水・木・木等忌神の大過に注意。【水・金・土】は半吉。【水・木・土】とすることで喜神の火・土が五格において優勢となります。

大雑把ですが概要はこのようになります。すなわち、日干は中強以上であるため喜神を中心に構成、そして最も重きをおくのは用神の火と財の土です。なお金は喜神であっても水を強める作用があるため、【水・金・金】といった配置は凶です。このような三才の場合、結果的に金は水を強めるため、忌神大過の病弱命となります。

もちろん運勢は大運・流年運によって変化していくため一概に良いとは言えませんが、たとえば【金・土・火】や【火・土・金】であれば原局とのバランスが取れるため、大運に忌神が巡っても五行がアンバランスにならないのです。結果、このような姓名では徐々に健康になっていくことになりますし、喜神運が巡れば開運していくことになります。

7歳で死亡~生まれながらに心臓疾患をもつ夭折命の先天運と理想の姓名構造

次に見ていただきたいのは以下の命式です。こちらも【命理学詳義 事象論(3)】より実命造を引用することと致します。以下の方は、生まれながらに心臓疾患を持ち、7歳で死亡したということです。

天干
地支

地支のすべてに存在する子というのは水の旺支であって、最も強い水のエネルギーを有する地支です。数値にしますと、蔵干(壬・癸)の力量が約10ですので、10x4=40(水のエネルギー量)ということになり、まず水が大過していることが明らかです。

そして上記命造において水は何かというと、日干は丙火(へいか)ですので、水は火を剋する五行、すなわち官ということになります。さらに、日干・丙火から見た月支・子水の旺相死囚休は【死令】ですので、火のエネルギーが最も弱い季節の生まれということもあり、日干が過弱に陥っているのです。

以下に具体的な喜忌を示します。

  • 日干:丙火
  • 格局:正官格または偏官格(天干に甲があり火を生じていますので特別格局とはなりません)
  • 日干強弱:身弱(極弱)
  • 用神:甲木(こうぼく)
  • 喜神:木・火
  • 忌神:水・金・湿土
  • 閑神:躁土
  • 調候:丙火
  • 病原となる(なりやすい)部位:火(心臓・精神・血脈・胸部等)

最も重要な視点は、格局が特別格局ではない普通格局となるため、大過する水が忌神になるという点です(格局の分類方法は非常に複雑となりますので、ここでは割愛させていただきます)。

そのため、大過する水、そして不及となる火に病難があらわれることになりました。

こちらの命造・原局における五行の力量を計算しますと、日干の丙火のエネルギー量は約1.5程度、それに比べ、水の力量は38~40程度となり、命に危険があるレベルです。このような命式の場合、余程姓名構造が良くなければ生後間もなく病難を発し、大運・流年によっては夭折となります。

そして火が「心臓」を司ることによって、この火が過重に剋された命式の場合は、往々にして心臓に重い病を抱える事が多く、実際に著書にも『水多土流、水多木漂、水多火滅となって、漂乏の木は湿にて生丙の気なく、生まれながら心臓疾患があり』と記述されています。そして大運が【丁丑(水旺)】の時期(忌神運期)、7歳の時に死亡したと報告されています。

実際、このような極端に水が強い(そして水を忌む)普通格局の命式は珍しいのですが、それでも1~数%程度の確率で出生すると思われますので、命名前には必ずお子様の先天運を確認するようにしましょう。

命造は木・火が絶対的に必要ですので、姓名構造もこれを中心とすることが良いです。またもし姓によって木・火がうまく入れられない場合は(相剋する場合)、水を剋す閑神の躁土(陽土)を入れることによって小康を得ます。

天格の五行吉となる三才凶となる三才概要
木・木・火木・水・金等天格が木の場合、喜神を中心とした三才とすることで木・火の力量が確保されるため、早世は免れます。なお調候が丙ですので、必ず火も入れます。
火・木・木火・水・金等上記と同様。
土・火・木土・金・金等天格・土の場合は【土・火・木】一択です。もし右のような三才とすると早世の暗示です。
金・土・火金・水・水等金の場合は喜神相剋ですので、やむなく【金・土・火】ですが、最良構造とは言えません。しかし土剋水であるため夭折は免れます。
水・木・土水・金・水等右の場合早世確実です。左の場合は喜神(木・火・躁土)を優勢に構成できるため、姓名位相は中以上となります。

先ほどの先天運の場合は、このように構成することで先天運とのバランスを保ち、忌神の大過を防ぐことができます。もちろん天格が忌神となる場合は最善の構造とはなりませんが、それでも構成を工夫することによって水のエネルギーを抑えることができ、健康運の強化につながるのです。

この先天運とのバランスにつきましては、先日も四大運・三才それほど凶ではないものの子供が難病に罹ったというご相談があり、拝見してみると先天運に著しい凶暗示があり、最良姓名をご提示致しました。

もちろん姓名において四大運や三才もとても重要であり、これが良ければ愛情運・環境運・対人運などに恵まれやすいことは言えるのですが、先天運とのバランスが著しく偏る場合は生命力が弱くなり、それらの運も全く活きてきませんので、ここに注意という形で記事にしております。