姓名判断の虎の舞は、五格剖象方を基本とし、姓名の根幹である「天・人・地」三才を重視する姓名判断サイトです。

特にご相談の多い『吉数ばかりで三才もいいのになぜ病弱多難なのか?』について~五行別に病気を患いやすい部位・病を解説

今回は最近お問い合わせやご依頼の相談内容で特に多い『なぜ吉数ばかりで三才もいいのに病弱多難なのか?』ということについて、少し掘り下げて解説してみようと思います。

この問題については以前から『先天運と姓名の五行バランスの問題』として幾度となく当サイトで取り上げてきましたが、私の知る限りでは、他で見ることはありません(武田考玄氏の著書に同様の記述が見られますが、お弟子さんが受け継がれているかは不明です)。

しかしながら、この先天運と姓名の関係による健康運の問題は、大変重要な事項であります。なぜならこの関係が極端に悪いと、生命力が大変弱くなり、色々な病気に罹りやすいばかりか、体力や気力・意志も弱くなるため、それによって種々の運勢(成功運・財運・生活環境運等)も必然的に弱まるからなのです。

とはいえどのような関係でこの『先天運と姓名の五行バランス』が悪くなるのか?についてはよく分からないという方も多いと思いますので、今回は生まれ月や五行別に注意すべき姓名構造や身体の部位について解説したいと思います。

大過する五行と弱まりやすい身体部位

まずは先天運+姓名構造において、大過する五行と注意すべき身体部位について示します。先天運における五行バランスについては、当サイトのページ【四柱推命の獅子】でご確認ください。

ただし上記のページは自動判断プログラムですので、絶対的に正確というわけではありません。四柱の合・冲の作用等によって、さらに五行の偏りが大きくなったり、小さくなったりしますので、判断が難しいと思う方は命名・鑑定サービスをご依頼ください。

木の五行の大過
木の五行が大過すると、木が剋す土の部位に難が生じることが最も多いです。土の部位とは、胃・脾臓・腹部・鼻・乳房・細胞などです。このため木が大過する場合は、胃の病気やガン(細胞)、乳がん等が起こりやすいでしょう。特に先天運において木が大過し、さらに姓名においても水や木が多数ある場合は要注意で、多くは病弱傾向となります。【木】が大過しやすい人は2月~4月前半の木旺生まれの人です。また、大過する木の部位に病難が生じる例もよくあります。
火の五行の大過
火の五行が大過すると、火が剋す金の部位に難が生じることが最も多いです。金の部位とは、肺・大腸・皮膚・呼吸器系・喉・歯・骨などです。このため火が大過する場合は、肺・大腸・呼吸器系統の病気が起こりやすいでしょう。特に先天運において火が大過し、さらに姓名においても木や火が多数ある場合は要注意で、多くは病弱傾向となります。【火】が大過しやすい人は5月~7月前半の火旺生まれの人です。また、大過する火の部位に病難が生じる例もよくあります。
土の五行の大過
土の五行が大過すると、土が剋す水の部位に難が生じることが最も多いです。水の部位とは、腎臓・骨・生殖器官(子宮・精巣)・膀胱・血流・免疫系統などです。このため土が大過する場合は、泌尿器系や婦人科系・不妊や生殖器官のガン・腎臓病や骨の病気が起こりやすいでしょう。特に先天運において土が大過し、さらに姓名においても火や土が多数ある場合は要注意で、多くは病弱傾向となります。【土】が大過しやすい人は4月・7月・10月・1月後半の土旺生まれの人です。また、大過する土の部位に病難が生じる例もよくあります。
金の五行の大過
金の五行が大過すると、金が剋す木の部位に難が生じることが最も多いです。木の部位とは、肝臓・膵臓・胆嚢・四肢・神経系統・脳・目・甲状腺・頭部、時に四肢などです。このため金が大過する場合は、肝臓や膵臓の病・神経系統の病気(パーキンソン病・アルツハイマー等)・脳や目の病気が起こりやすいでしょう。特に先天運において金が大過し、さらに姓名においても土や金が多数ある場合は要注意で、多くは病弱傾向となります。【金】が大過しやすい人は8月~10月前半の金旺生まれの人です。また、大過する金の部位に病難が生じる例もよくあります。
水の五行の大過
水の五行が大過すると、水が剋す火の部位に難が生じることが最も多いです。火の部位とは、心臓・血液・血管・胸部・口唇・精神などです。このため水が大過する場合は、心臓病・神経症・鬱病・血液・血管の病等の病気が起こりやすいでしょう。特に先天運において水が大過し、さらに姓名においても金や水が多数ある場合は要注意で、多くは病弱傾向となります。【水】が大過しやすい人は11月~1月前半の水旺生まれの人です。また、大過する水の部位に病難が生じる例もよくあります。

※以上が大過する五行と病気の関係ですが、稀に特別格局と言って、大過する五行を好む場合があります。そのような場合は、大運の巡りにもよりますが、一つの五行が大過していても問題ない場合があります(ただし、格局が破格になると運気が低下し、体調面も要注意です)。

調候用神不良による病弱傾向

これまで大過する五行と注意すべき部位について述べてきましたが、次は別の視点として【調候用神】というものをご紹介します。調候とは、季節と寒・暖・燥・湿の関係から生命力維持に必須となる干(五行)のことです。たまに『命式の五行のバランスから、その人の寒・暖・燥・湿を判断する方法』という解説を見かけますが、少し違います。調候とは、五行バランスよりも【季節】を重要視するためです。

上記では五行バランスの視点(扶抑用神の観点)で語ってきましたが、いくら先天運と姓名の五行バランスが良くても、この調候が適切に配置されていないと真に生命力が強く健康な状態にはならない、という原理原則があるのです。調候用神が特に必要な生まれ月とケースは以下となります。

丙火が必要な生まれ月
9月~2月前半。特に11月~1月前半においては調候緊要であり、もしその月の生まれで四柱にも姓名にも調候(陽の火)がない場合は、運気も健康も良好とはいきません。ちなみに多くの成功者(あるいは長寿で健康な方)の命造や先天運を見ると、必ず調候用神をもっていることが分かります。
壬水が必要な生まれ月
5月~8月前半。特に5月~7月前半においては調候緊要であり、もしその月の生まれで四柱にも姓名にも調候(陽の火)がない場合は、運気も健康も良好とはいきません。ちなみに多くの成功者(あるいは長寿で健康な方)の命造や先天運を見ると、必ず調候用神をもっていることが分かります。
その他調候が必要なケース
季節に関係なく、火が大過し水が全くない先天運(壬水が必要)、および水が大過し火が全くない先天運(丙火が必要)。

調候用神には丙火と壬水しかありません(そして必要な期間は丙火の方が長い)。単純に言えば夏には壬水が必ず必要で、冬には丙火が必ず必要になるということです。たとえるなら、『カンカン照りの暑い夏の日に水が全くない場所・環境』と『雪が吹きすさぶ寒い冬の日に太陽さえ出ていない場所・環境』を想像していただくと良いでしょう。そのような環境では、生物も植物も健康には育ちません。

したがって良好な五行バランスと調候の元に生まれた人は、概して生まれつき体力が強く心身共に壮健となる傾向があります。※ただし、姓名構造によっては先天運の良さを打ち消し、次第に病弱傾向となっていく例もよくあります。

反対に必要な調候用神が先天運にも姓名にもないと、必ずと言っていいほど運勢・体質ともに病弱・貧弱・薄弱となりますので、調候は極めて重要な概念なのです。

先天運と姓名のバランスの悪さがもたらす影響は健康だけではない

今回は健康運に焦点を絞って解説してきましたが、『体が資本』や『健康第一』の言葉からも分かるとおり、そもそも体(精神)が不健康や病気の状態であれば、何事も通常通りにはできなくなりますので、それに関係して色々な運勢も低下することになります。

たとえば仕事ができなくなるほど体が弱れば、当然財運・成功運に関わります。また病気が元で周囲の人に迷惑をかければ、家庭運や対人運にもマイナス作用があるでしょう。重い病気であればパートナーにも恵まれにくく、破局を迎えやすいかもしれません。さらに五行バランスが悪い人は精神も不安定な人が多いのですが、これは愛情運や対人運・家庭運や恋愛結婚運に大きく関わります。

このように、『先天運と姓名の五行バランスの問題』は健康だけの話ではなく、運勢における根本的な問題だと言えるのです。

吉数・凶数(または陰陽配置や同格同数等)は健康とは関係がないのか?

最後に上記について現在の見解も述べておきます。私も姓名判断を学び始めた当初は、吉数や凶数が健康運に大きな影響を及ぼすものと考えていましたが、四柱推命や先天運と姓名の関係を見ていくと、それが全く当てにならないことが分かってきました(その実例は当サイトの著名人のページや事件簿などに多数掲載)。

極端な例で言うと、五格がすべて凶数でもそれほど健康に問題がない人、逆に五格がすべて吉数でも病弱な人を多数確認しており、言わずもがな前者は先天運とのバランスが良く、後者は先天運とのバランスが悪いことも確認してきました。これにより、吉数・凶数は社会・家庭的な運勢(社交運・対人運・成功運・家庭運等)とは関係があっても、健康に対しては全く関係ないとは言わないまでも、『ほぼ関係ない』と断言できます。

またその他の見方、すなわち文字の陰陽配置・同数関連・忌字等についても、健康運とは(その他の運勢とも)関係がないことをこれまでの経験で確認しております。