姓名判断の虎の舞は、五格剖象方を基本とし、姓名の根幹である「天・人・地」三才を重視する姓名判断サイトです。

三才がすべて同一五行になる場合の判断方法

三才がすべて同じになる場合は、五行によって大きく運勢や性質に違いがあらわれてくるのですが、三才がすべて同じになるという同一現象のせいか、同じような運勢になると考えてしまう人もいるのではないでしょうか。そこで今回は「三才がすべて同一五行になる場合」を少し掘り下げて説明してみようと思います。三才をうかがう上でユーザーの皆様の参考になれば幸いです。

姓名判断における数と五行の関係

まずは一応、五格の数と対応する五行の見方について見ていきましょう。以下になります。

  • 1の位が1の場合 = 木の属性(陽)。
  • 1の位が2の場合 = 木の属性(陰)。
  • 1の位が3の場合 = 火の属性(陽)。
  • 1の位が4の場合 = 火の属性(陰)。
  • 1の位が5の場合 = 土の属性(陽)。
  • 1の位が6の場合 = 土の属性(陰)。
  • 1の位が7の場合 = 金の属性(陽)。
  • 1の位が8の場合 = 金の属性(陰)。
  • 1の位が9の場合 = 水の属性(陽)。
  • 1の位が0の場合 = 水の属性(陰)。

このようになります。物事の起こりや始まりを意味する陽木は1から始まり、そこから次へと相生する形で木ー>火ー>土ー>金ー>水と続きます。方向については太陽が昇る東が木の五行で、火が南、金が西、水が北方を象徴しますが、いずれの方向にも属さず中央を占める土は、数においても真ん中(5、6)となります。いずれも数の1の位で五行属性を見ますから、たとえば「49」であれば陽の水。「36」であれば陰の土となります。

五行それぞれの性質傾向

性質が異なれば運勢も当然変わってきます。ですから「三才がすべて同じかどうか?」ではなく「三才がどのような五行で構成されているか?」に目を向けることが大切です。これは四柱推命などでも、五行の特性を無視して、正官や偏印などの通変星だけで事象を観察してしまうと、大きな間違いを招く可能性があるのと同様です。ですから、まずは五行別の性質を観察してみましょう。

以下は姓名において特定の五行が多い場合の性質傾向です。

姓名に木が多い場合
三才が【木・木・木】など、姓名のそれぞれの格が木の数で占められる場合は木の性質の特徴である穏和・実直・理性的・誠実といった面が強くあらわれます。もちろんその数が陽の木か、陰の木かによっても変わりますが、やはり性格は素直で廉直な傾向となります。木の五行が神経を意味しますので、もし三才が【木・木・木】など大木の様相を呈する場合には、男女ともに神経が図太く物事に動じない人となるでしょう。概して木の人は穏和で控えめな雰囲気を放ちますが、内面はかなり強い気性を秘めており、なかなか頑固なところがあります。不屈の精神力を有していて意志が非常に強いため、目的をもてば必ず成し遂げるという気概もあり、成功運が強いでしょう。ちなみに三才において同一五行が重なる場合は、木のみが大吉となります。三才がすべて木の有名人としては、歌手の矢沢永吉さんやタレントの有吉弘行さん、アナウンサーの高島彩さんなどがいます。
姓名に火が多い場合
火は太陽や炎などを司る五行ですから、姓名に火が多い場合は明るく活発な人になります。周りを元気にするような笑顔と暖かい心の持ち主ですので、誰からも好かれやすい人と言えるでしょう。ただし、三才が【火・火・火】となる場合は、火力が強すぎるため感情の起伏が激しくなりますし、心身ともにやや不安定となる傾向がありますので吉とは言えません。火は体の部位では心臓を象徴しますので、心臓に持病をもつ人もいるようです。非常に活発で行動力にも秀でていますが、木と違って火はあまり根気がありませんので、熱しやすく冷めやすい性情と言えるでしょう。特にこの傾向は、姓名に木が全くない場合に顕著となります。また火を多くもつ人はおしゃべりな人が多く、弁舌が巧みですので、やはり人を引きつける魅力にあふれていると言えます。姓名に火を多くもつ有名人としては、お笑いタレントの内村光良さんや、俳優の渡哲也さん、天下取りの豐臣秀吉さんなどがいます。
姓名に土が多い場合
土は静的で動じませんので、性質的にも穏和でどっしりとした落ち着きがあります。ですから三才【土・土・土】のように土が重なりますと、穏和を過ぎて鈍重となる傾向があるのです。概して動作はゆっくりで、急ぎません。いわゆるマイペースといった感じで、どことなくのっそりとした雰囲気をもちます。そのような雰囲気ですので、一見何も考えていないように見えますが、実は頭のなかでは色々なことを巡らしていて、行動よりも思考に比重があると言えます。また元々度量の大きい土ですから、姓名に土が多くあるということは、非常に穏和で度量も極めて大きいといえるでしょう。人に対する好き嫌いもほとんどなく、広大な野原のように誰でも受け入れることのできる親切心をもっています。ただし、やや繊細な神経に欠けるところがあり、人によってはいい加減な人だと感じることもあるでしょう。姓名に土を多くもつ有名人としては、女優の吉高由里子さんや、タレントの山口もえさん、またユーチューバーとしても活躍するタレントの鈴川絢子さんなどがいます。
姓名に金が多い場合
金は権威・自我・独立といった数意があります。モノとしても刀剣や岩石、金属製の物などに例えられる頑強な性質です。このため金が強い人はやや自我過剰気味となり、周囲から恐れられる傾向があります。もし外見的には穏和に見えても、金の人は内面に攻撃的・闘争的な気質を秘めていますので、どことなくピリピリとした雰囲気を醸し出しています。特に三才が【金・金・金】となる場合は、自我過剰・冷徹・攻撃的といった悪い暗示が出るため凶です。このように金が多いと非常に鋭い気性となるため、自然人との融和や協調性を欠き、不和や対立といった状況に陥りやすいのです。ただとても意志が強く決断力にも富んでいるため、頼りになる人ではあります。姓名に金が多い有名人としては、俳優の坂上忍さんや、演歌歌手の氷川きよしさん、元プロ野球選手の元木大介さんなどがいます。
姓名に水が多い場合
水は柔弱でどこにでも流れていく性質をもちますので、人の性質としても柔らかく柔軟性に富んでいます。また河川の水などが素早く流れるように、陽水を多くもつ人は非常に活動的で留まることを知りません。ですから姓名に水が多い人は常に動いていることが当たり前といった性質で、頭に浮かんだことを次から次へと行動に移していきます。土の人が頭で深く考える傾向があるのに対して、水の人はあまり深く考えずに直感的に行動していきます。非常に淡白で軽快な性質であり、物事に対してあまりこだわりません。そして水は「智」を象徴するため、水を姓名に多くもつ人は極めて頭がキレます。加えて神経が鋭敏で直感力にも秀でているため、どの分野においても有力者として頭角をあらわすでしょう。また人の気持ちを推し量ることにも長けており、これを社交の才として生かす人も多いようです。ただし、三才が【水・水・水】となる場合は人生が渦巻く水や大雨のような波乱傾向となり、病弱・没落・災難など非常に悪い暗示があります。水を姓名に多くもつ有名人としては、経営の神様として知られる松下幸之助さんや、政治家の安倍晋三さん、2チャンネルの創設者である西村博之さんなどがいます。

三才がすべて同一五行となる場合の運勢傾向

以上で五行別の性質傾向は大体わかったと思いますので、次は三才においてすべて同一五行となる場合の運勢傾向を見ていきたいと思います。

三才が【木・木・木】の人

木が重なる場合は大木となる暗示があります。特に人格が陽の木である場合には幹の太い、よく葉の繁茂した立派な木となります。このため木の性質の特徴である穏和で静的、粘り強く不屈、緻密で理性的といった部分も強調されることになり、表面とても落ちついていますが内面に不屈の精神力を秘めています。また大木が堂々としていて動じないように、木の人は胆力がとても旺盛です。このことから運勢としても【木・木・木】は大吉運であって、伸び伸びと順調に成功発展していく暗示をもつのです。

ただし当然のことながら、三才が全て陰の数で構成されるような場合は、当然木の性質も別のものとなります。陰の木は草花にもたとえられる柔弱な木ですので、すべて木があって強くはありながらも、陽木の人よりは繊細でやや薄弱傾向となります。ただしこの場合も基礎運・成功運は素晴らしく、凶事にあっても吉と化す誘導あり、漸進的に発達・発展していくでしょう。

三才が【火・火・火】の人

太陽や燃え盛る炎といった強い火を想像してもらえれば分かるかと思いますが、強すぎる火は非常に激しくて熱いです。このため火が重なりますと、どうしても炎上的な性質・運勢傾向となるのです。それは概して活発だが根気に欠け、熱しやすいが冷めやすく、行動力には溢れるが持続力には欠けるいった具合です。また性質的にも感情の起伏が激しく、怒りやすいところがあるでしょう。このため木と比べて、火が重なる場合は吉とはなりません。健康運としても、火が強すぎる場合は消耗が激しいきらいがあり、火が象徴する心臓に難があらわれやすいのです。※ちなみに【火・火・火】の人には、急性心筋梗塞を発症して早世した元プロサッカー選手の松田直樹さんや、同じく急性心筋梗塞で緊急入院した渡哲也さんなどがいます。

ですから【火・火・火】の人は、若いころには順調に成功をしていても、心身ともに衰える後半生に入って衰退となる傾向があります。陰・陽どちらも似た運勢傾向となりますが、どちらかといえば陽火の人のほうが心身ともに強く、陰火の人の方が病弱など凶暗示が強くなる傾向があります。もちろんこれに加えて14や34など凶数であれば、そちらの凶暗示も働いてきます。

三才が【土・土・土】の人

穏和でゆったりとしていて、度量の大きい土が重なる場合は、やはりそのような穏和で広々とした性質傾向が強まります。むしろ穏和に過ぎて「鈍重」となるのが【土・土・土】の人の性質傾向ですから、土の人は器がとても大きくて穏和である反面、やや動きが鈍すぎる傾向があるといえるでしょう。おしゃべりや動作の速度もややテンポの遅い人が多く、概してマイペースとみられます。また土の人はとても人当たりが良く親切な人柄で好き嫌いも少ないのですが、これも万物を生育する土の性質を考えてみると納得がいきます。

ただし、やはり土が重なる場合は気力と活動力が弱くなる傾向がありますから、運勢的には大吉とはなりません。なかには規範意識や責任感に欠ける「テキトー主義」というような人もいますが、そういえばお笑いタレントの高田純次さんも【土・土・土】でした。ただ、土には穏和・度量・和気といったポジティブな面がありますので、その面がよく生かされれば運勢も吉となるでしょう。ですから【土・土・土】は【木・木・木】に次いで吉です。

三才が【金・金・金】の人

陽金であれば鋭い刀剣、陰金であれば荒々しい岩石などにたとえられる金は元々自我がとても強いですので、重なる場合は自我過剰となる傾向があります。このため運命的には概して凶となります。特に人格が陽金である場合は、内面には攻撃的・闘争的な性質傾向があり、常にピリピリ・イライラした波動を放っています。このため外見的には温和そうに見えても、【金・金・金】の人は心の底では冷ややかです。金が強い人の笑顔を観察していただくと分かりますが、目が笑わない人が多いでしょう。ちなみに私の祖母が【金・金・金】で昔華道の先生をしていたのですが、当時のお弟子さんにお話を聞いたところ、「恐すぎてほとんどの人がやめてしまった」そうです。

このような性質傾向ですので、運命的にも人と対立や不和に陥ったり、人と和せずに孤立に陥ることが多いようです。ただし三才が【金・金・金】となる場合は、外格の数にも注目しましょう。もし外格が水である場合は多少なりとも金の気を放出するため利他的傾向となりますし、もし外格が土であればかえって金のエネルギーを強めますが、ややそこに穏和さが加わります。しかし外格にも金をもつ場合は、さらに悪く、自我過剰・冷徹・闘争的性質が増すこととなり、精神的にも「憂い」を象徴する金の悪い部分が強くでてきます。

三才が【水・水・水】の人

【水・水・水】では知力に秀で活動的な水の性質が強まりますから、非常に頭の働きが鋭く活動的な人となるでしょう。概して淡白な水ですが、水も強すぎると激流となることから、激しやすい性格傾向となります。ただしこれは陽水か陰水かでも随分と変わります。概して人格が陽水の人は非常に頭がよく活発で、留まることを知らない活動派、そしてやや激しい部分があります。反対に人格が陰水の人はそれなりに強い水の流れとなるものの、もの静かでどことなく沈鬱的な雰囲気があるという具合です。ただし運命的には【水・水・水】は凶となります。易でも上下が水である「坎為水」という不吉な卦がありますが、それと似ています。

つまり三才において全てに水がある場合は、「激流にのまれる」「溺れる」などの凶暗示があるのです。このため一時的には成功をしても、その後転落してしまったり、病弱で早世してしまうということが起きやすいでしょう。具体的な事象としましては、不慮の災難や病難が多く、特に水が象徴する部位に注意を要します。またこの配置には「流転」といった意味もあり、環境が安定せず仕事や住居を転々とすることも多いようです。ただし、先天的に水が喜神となる場合はやや例外で、運気不安定ながらも大きな成功をしている人もいます。

三才がすべて同じ五行になる場合は、外格もその五行になる可能性が高い

以上、今回のコラムでは「三才がすべて同一五行になる場合の見方」について見てきました。簡単な説明ではありましたが、「三才が同じでも五行が異なれば運勢は変わる」ということがうっすらと分かっていただけたのではないかと思います。ただ厳密には三才を構成する個別の数や、外格や総格の数も性質や運勢に影響を及ぼしますので、姓名全体を俯瞰した上で性質や吉凶を見なければいけないと思います。

また、三才がすべて同じ五行である有名人の姓名を見ていただくと分かりますが、「三才がすべて同じ五行になる場合は、外格もその五行になる可能性が高い」です。そうでなくても、三才が同一五行となる場合は、外格には人格と相剋する五行は原則的にあらわれません。このため、三才がすべて同じ五行になる場合は、概してその五行のエネルギーが非常に高まるといえるでしょう。

そこで問題となるのが先天運とのエネルギーバランスです。運勢においては先天運の傾向も大きな影響を及ぼしていますが、姓名において特定の五行にエネルギーが偏っていると、先天的なエネルギーとのバランスが崩れてしまう恐れがあるのです。そしてそのことが体調や運勢にも影響してきます。このため、三才を構成するその五行が喜神であれば良いのですが、忌神の場合は運勢的に凶となる傾向があります。例としましては、早世した松田直樹さんがそうでした(松田さんは三才【火・火・火】ですが、火が忌神です。)松田さんの先天運洞察は『吉名なのに病難・災難に襲われるのはなぜか? - 先天運から最良の数配置を導きだす方法』でも紹介していますので、気になる方は是非ご一読ください。

以上、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。