質問『今大殺界ですが改名しても大丈夫でしょうか？（大殺界の概念となぜ凶作用がないのかを詳しめに解説）』
姓名判断に関して実際にいただいたご質問・よくあるご質問にお答えします。
- 今大殺界ですが改名しても大丈夫でしょうか？（大殺界の概念となぜ凶作用がないのかを詳しめに解説）
上記は以前にもこのQ&Aで取り上げたものですが、度々ご質問をいただくため再度少し詳しめに回答致します。
大殺界は細木数子さんの占いで有名になったものです。大殺界は元々は、算命学の天中殺に由来するものであり、天中殺はそもそも四柱推命の空亡に由来するものなのです。が、空亡自体にそもそも凶作用など全くありません。その理由を以下に解説致します。
以下の表で【空亡】に当たるものが大殺界にあたる年です。空亡とはすなわち、六十干支は「甲子」からはじまり、十干と十二支が1つずつ移動していきます。したがって甲子の次は「乙丑」であり、その次は「丙寅」と続きます。そのようにして進んでいくと、必ず一通りの十干には収まらない十二支が二つ出てきますが、これを「空亡」と呼んだのです。
六十干支表 甲寅 甲辰 甲午 甲申 甲戌 甲子 乙卯 乙巳 乙未 乙酉 乙亥 乙丑 丙辰 丙午 丙申 丙戌 丙子 丙寅 丁巳 丁未 丁酉 丁亥 丁丑 丁卯 戊午 戊申 戊戌 戊子 戊寅 戊辰 己未 己酉 己亥 己丑 己卯 己巳 庚申 庚戌 庚子 庚寅 庚辰 庚午 辛酉 辛亥 辛丑 辛卯 辛巳 辛未 壬戌 壬子 壬寅 壬辰 壬午 壬申 癸亥 癸丑 癸卯 癸巳 癸未 癸酉 空亡 子・丑 寅・卯 辰・巳 午・未 申・酉 戌・亥 十の干と十二の支が組み合わされば地支の方が2つ余るのは当然のことなのですが、なぜかこのあまった2つの地支を凶だとする天中殺なるものが日本では過大に取り上げられ、占いに無知な人を脅かすことになりました（そもそも伝統的な四柱推命では空亡を重視しないか、取り上げることすらない）。
細木数子さんの占いでは、空亡は大殺界と呼ばれる悪運期に当たっており、それぞれ陰影、停止、減退という3つの名前が付けられ、凶運期とされています。
しかし、なぜ空亡となる地支は2つの組み合わせなのに、大殺界では3つ（3年）あるのでしょうか？それは、本来の空亡期間である陰影・停止（空亡）の期間に、もう一つの悪運期として減退を、恣意的に付け足したからです（理由は停止から抜けた後も凶作用が余韻のように働くとのこと）。
ただこの時点で、そもそも凶作用など全くない空亡に、さらに悪運期を加えてやろうとするところ、何か悪意のようなものを感じますが、これが意外にも人々の心を捉え、広く世に浸透していったということなのです（人格に19をもつ頭のいい細木さんは、この占いで莫大な富と地位を築きました）。
なお細木さんの占いでは運気の移り変わりとして十二年周期を設定しており、このうちの3年間を大殺界としています。
もちろん、大殺界が有名になったのは大殺界それ自体の効果のみではなく、土星人、天王星人といったファンタジー的で興味をひくネーミングや、性格タイプ別の分かりやすい占いもこれに寄与しました。そんなことで、あたかも大殺界は非常に恐ろしい年だという認識がライトな占いファンの間では当たり前のように浸透していったのです。
ちなみに上記の表を見れば自分が何星人であるのか？またいつが空亡なのかもはっきりと分かるのですが、細木さんの占いでは算出方法も少しややこしくして神秘めいた雰囲気を出しているのも人気の秘密なのでしょう。
※私は庚子なので、辰・巳空亡、天王星人(-)です(+-は単に年柱の陰陽で判断しますが、なぜ日柱ではなく年柱なのかは不明)。私はちょうど今大殺界のど真ん中ですが、波乱も何もなく、調子はとても良いです。また、当サイト（虎の舞）は大殺界中に運営をはじめました。
なぜ空亡に凶作用がないのか？
空亡は四柱推命由来の概念ですが、そもそも四柱推命で語る喜の時期、忌の時期は、特定の地支だけで判断しません。日干の強弱を取り、喜神・忌神を判断した上で、凶となる大運や流年の干支を導き出すのが本来の手法です。
したがってなぜ空亡に凶作用がないのか？という質問自体も馬鹿げているのですが、あえて答えるのであれば『個々の命式関係なく特定の地支だけで凶となる理はない』からです。たとえば金が忌神の人であれば、申・酉空亡の時期に波乱が起こるのはむしろ当たり前で、大殺界を深く信じてしまうかもしれません。
反対に、金が喜神の人で申・酉空亡ならそれらの時期は喜ばしい出来事が起こりやすいです。つまり大殺界は「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なのです。
このため、大殺界は厄年程度の軽い感覚で見ていただくと良いでしょう。
今ちょうど大殺界ですが改名しても大丈夫でしょうか？
もちろんです。というより、凶名の場合、改名は早ければ早いほど良いです。また、AI検索では天中殺（大殺界）は以下のことが起こりやすいとされていますが、行動しないことでむしろチャンス（良い運気の流れ）を逃しやすくなるため、行動においても善は急げが正しいです。
天中殺には、物事が計画通りに進みにくくなったり、予期せぬ変化が起こったりしやすいとされています。これは「悪い運気」ではなく、天の助けが得られにくく、運気のバランスが一時的に崩れる「空白期間」と捉えられています。そのため、結婚、就職、起業、引っ越しといった人生の大きな決断や、新たなスタートは避けるのが無難とされます。
天中殺の時期に起こりやすいこと
計画が頓挫する、物事が思い通りに進まない：天の助けを得にくく、運気の流れに乗りにくいためです。 予期せぬ変化やトラブルが起こる：冷静な判断が鈍り、誤った選択をしてしまう恐れや、好ましくない人間関係を引き寄せてしまうことがあります。 新たな物事が長続きしない：始めたとしても、途中で挫折したり、順調に進んでいたことが続けられなかったりすることが起こりやすいです。天中殺の過ごし方
無理に大きな決断をしない：結婚、転職、起業、引っ越しなどは、この時期を避けるのが賢明です。 内面を見つめ直し、自分を見つめ直す期間とする：天中殺を「充電期」や「休眠期」と捉え、自分自身と向き合う大切な機会にしましょう。 自然の流れに逆らわない：無理に現状を打破しようとするのではなく、流れに逆らわずに柔軟に対応することが大切です。 感謝の気持ちを忘れずに行動する：感謝を忘れずに過ごすことで、この時期を乗り越え、次の飛躍につなげることができます。そもそも、悪運期ではないのにトラブルが起こりやすい時期というものが理解し難いですし、『空白期間』という概念も意味不明です。人間は常に行動・選択をしながら生きているため、空白など存在しないでしょう。
また問題を避けて行動しないでいると、その問題が大きくなる可能性もあるため、決断しないというのは賢明な判断とはとても思えません。
さらに、その問題が逆にチャンスになる場合も人生では多いため、行動しないことでみすみすチャンスを逃す可能性すらあるでしょう。そのようなことを総合的に考えると、たとえ悪運期であれ忌神運期であれ、行動や決断は自分の頭でしっかりと考えて行っていくべきだと思います。
空亡についてはこちら、【六十干支と空亡】でも詳しく解説しています。
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